難攻不落の高齢者のゴミ屋敷 実体験で分かった片付けまでに至る道筋とは

管理人は母を亡くした後に実家がゴミ屋敷化し、その際父と激しい口論になりました。いわく

『俺の家だ!とやかく言うな!』

『お前に何が分かる!』

『お前みたいに物を簡単に捨てるような奴にアレコレ言われたくない!』

母が生きていた頃はそこまでではなかった頑固な気質をこれでもかと見せつけられました。

実は最難関?高齢者のゴミ屋敷清掃

正直に申し上げましょう。高齢者の部屋片付けは、プロでも最難関レベルなのです。

もちろん一般のお客様と比べて、プロフェッショナルである以上は知識・技術・経験に長けています。

それらを持ってしても最難関と言わざるを得ないのは、最も重要なのが「尊重」することだからなんです。

引用:片付けられない.com様

父との経験で痛い程分かったことですが、正にこの通りでまずは本人のプライドを尊重しないと全く話が進みませんでした。高齢者のゴミ屋敷が手つかずになって、まるで難攻不落の城のようになるには以下の理由があると言われています。

  • 物を大切にすることを教えられてきた世代で捨てられない
  • 家事のアウトソーシング(部屋の片付け)など考えたこともない
  • 社会的な地位があればあるほど現在の自分との折り合いがつかない
  • すでに価値観が固まっており、他者の意見を中々受け入れられない
  • 家の中の物一つ一つに思い出がたくさん染みついている
  • 周囲に迷惑をかけたくないという自立心から頼ることを良しとしない

私はアラフォーの現役世代ですが、物心ついた頃から便利な物に囲まれ、飽食の時代と言われて育った人間には、父の言っていることがさっぱり分かりませんでした。

『なんて分からずやなんだ!ついにボケたか!?』くらいに思ってしまっていたのは事実です。そうなればより一層、頑なになるのも当然ですよね。最初にゴミ屋敷化しているのを認識してから、父を説得するまで、3ヶ月かかりました。

高齢者にゴミ屋敷清掃を納得してもらう方法

では、そんな父に最終的にどうやってゴミ屋敷の片付けに踏み切ってもらったか。あくまで一つの例としてお話します。

小まめな連絡

始めは『片付けろ!』とケンカ腰で父と話していた私ですが、1ヶ月を過ぎた頃からこれではダメだ、と方針転換しました。まずは一旦ゴミ屋敷の件は置いておき、これまであまり連絡をすることが無かった父に、毎日のように電話するようになりました。

ゴミ屋敷で最も心配なのは衛生面と火事等の事故ですが、それらにもあまり触れず、とにかく『元気か?体調は大丈夫か?』とメールや電話で毎日連絡を取るようにしました。

自分の親はどうしても上に見てしまうものですが、父も人間。心配していることを伝え続けた結果、少し離れていた心の距離が縮まり、当初のようなケンカ腰は自然と無くなっていきました。

実家がキレイだった頃の話

私は大学を卒業するまで大阪にいましたので、それまでは実家暮らしでした。父・母との思い出が色々ありましたが、その時の昔話を時折混ぜるようにしました。

家事全般を一人でこなしていた母がいる間は、家が汚かったことなどありません。作ってくれた料理の話、旅行の話など、直接ゴミ屋敷化した今の家と結び付けることはしませんでしたが、いわゆる『昔は良かった』という感情を呼び覚まして欲しかったのです。

これらの話をした時、当初はあからさまにムっとしていたこともありましたが、後半は自然と『そうだな……』と呟くような時がありました。

決め手は『母が悲しむ』の一言か

そうして父との会話が自然に成り立つようになっていった頃、思い出話の延長線上で『今のオトンを見たらオカンは悲しむやろな』とついポロっと言ってしまったところ、父は押し黙ってしまいました。何か感じ入るところがあったのでしょう。そこから私は、スマホの中に残っていた母が存命だった頃の実家の写真を父に時折送るようにしました。

実際のところこれが決め手だったのかはわかりませんが、まだキレイだった実家を写真で目の当たりにして父も思うところがあったのでしょう。

『お前が前に言ってた片付けのアレ、俺は分からんからよ、頼んでもええか?』

と最終的には父の方から片付けを手伝ってくれるよう言ってきたのです。そこからは、私の方で様々な業者とコンタクトを取り、見積もりの立ち合いは父に任せつつ、面倒ごとは引き受けました。

説得は難しいが高齢者はリスクも高い

片付けられない.com様の中にもありましたが、高齢者の方を説得し、ゴミ屋敷の問題を解決するには、まずは当人の気持ちや意思を尊重しなければ始まりません。

自発的な意思もない人に上から目線でアレコレ言っても反発しか生みません。それは何も高齢者だけの話ではないでしょう。私自身も当初はそんな経験をイヤという程しました。

ただ、だからと言って指をくわえてみている訳にはいきません。高齢者のゴミ屋敷は

  • 孤独死するリスク
  • 火事などの事件が起きるリスク
  • 衛生面のリスク
  • 近隣住民とのトラブルリスク

と多数のリスクを背負っていて、決して放置して良いものではないのです。

片付け後に潜むリスクにも注意

これは私の実体験ではありませんが、半ば強制的に高齢者のゴミ屋敷を片付けた場合、本人がその後精神的に落ち込んでしまい、鬱などを発症するリスクがあることが知られています。

『せっかく片付いてキレイになったのになんで!?』

と思われるかもしれませんが、高齢者自身の意思で片付けを行わなかった場合、それは綺麗になる・ならないの問題では無く

『自分を否定された』

と感じてしまう方が多いからです。ただでさえ高齢者の方は、若い頃のように身体も動かない、そんな衰えを誰よりも感じています。そんな中、自分が築いた『城』である自宅を一方的・強制的に掃除されるというのは、最後の聖域を侵されるも同然なわけですから、そう感じてしまうのも無理はないのです。

きっとこういった心境は、自身が高齢者になってみなければ分からない部分なのでしょう。世代間でどうしても埋められない気持ちのギャップはあるのです。

勿論、一般的にはゴミ屋敷は放置して良いものではありません。しかし、高齢者のゴミ屋敷には、そんなリスクも潜んでいることは理解し、その上で寄り添っていくしか解決方法は無いのです。

長期戦を覚悟して高齢者に寄り添う方法を

私の場合は、幸いなことに片付け業者のスタッフさんが本当に親身になってくれ、父が掃除の後に落ち込むようなことはありませんでした。

勿論、その分掃除に時間はかかり、お金もかかりましたが、結果として父が心身ともに穏やかに過ごせる環境が出来たことが何よりです。

自身の経験を通じて痛いほど感じた部分ですが、ゴミ屋敷化してしまった高齢者の方は、誰よりも弱っているということを頭に入れておかなければなりません。またそうなる原因は本当に人それぞれなだけに、コレといった特効薬や正解がないのも辛いところです。

解決の為には本人の気持ちにまずは寄り添い、ゴミ屋敷からの脱出に少しづつ取り組んでいく。それは長期戦になりますし、周囲からすれば大変以外の何ものでもありませんが、一歩づつ粘り強くやっていく以外に方法はありません。

また、最終的にゴミ屋敷の片付けを業者に依頼される場合、中には心無い業者がいることも事実です。

このサイトでは、そういった被害に合う方が少しでも少なくなってくれるよう、実体験を基に大阪のゴミ屋敷片付け業者をリサーチしています。大阪でゴミ屋敷の掃除をお考えの方は、是非とも下記を参考にしてみて下さい。

⇒ 大阪でゴミ屋敷を依頼できるおすすめ業者まとめ 費用や手順の詳細も